最近本の場所が無くなってきたので、久しぶりにkindleで購入しました。
自分が持っているのはKindle Paperwhite(第6世代)と呼ばれるタイプです。
発売されたのは2013年。本書の登場人物で、当時はご存命の方もいらっしゃった時代です。
↓は最新版です。ここ最近でかなり進化したんですね…。
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変わるもの、変わらないもの
本書は戦後史なので、身近な感覚で読むことができます。その分情報も多いので、偉人とはいっても人間らしい面も多く書かれています。今では不祥事で騒がれるようなことも、当時は大きな影響は無かったそうで、ずいぶん価値観も変わったものだと思いました。テレビや映画など、様々な技術の変遷も本書で垣間見ることができます。
一方で変わらない者も多くあります。東京オリンピックでドラゴンクエストのテーマが流れたり、今年シン・ウルトラマン上映されたりと、本書の登場人物の功績は今も生きています。戦後から約80年経ち、人の趣味嗜好が多様化していく中で、不朽の名作が確固たる地位を持っていることを確認させられました。
また本書では随所で現在のコロナ対応と照らし合わせています。国家総動員法はもちろん満州事変についても、コロナ対策との関連性を解説しています。こういうところに、歴史を学ぶ意義があるのだと思います。
怪物たち
本書の個人的な見どころは、第四章「戦後日本を動かした怪物たち」です。興味はあるのですが、評価が分かれそうで、どの本を読めばよいかわからない方々です。こういうメンバーをそろえるのは本書ならではではないでしょうか。
以下、ごく簡単に紹介を。
瀬島龍三
軍人出身の財界人。ソ連との関係も含め、本書ではよくわからない人とされています。
田中角栄
今でも人気の政治家。本書では褒めるところは褒めてます。
池田大作
教祖、ではなく在家信者代表。本書ではキリスト教で言うところのパウロに例えられています。
宮本顕治
日本共産党の指導者。内ゲバを制した独裁者。
宮澤俊義
憲法学者。この筆者が好んで使う「東大憲法学」の開祖。
プロレスと社会
個人的な見どころその2、アントニオ猪木について。今月は2週に渡ってアメトーークでプロレス特集がありました。私はプロレスは全く詳しくないのですが、割と楽しく観ていました。出演者の話芸もさることながら、人間味のあるショーとしての魅力がそれだけあるのだと思います。
プロレスは政治や社会でもよく例えに出てきます。それは八百長なのか真剣勝負なのか、という次元ではなく、それを超えたところに本質的な意味があるような気がします。もう少しうまく説明できるとよいのですが…。