インパクトのあるタイトルは編集者の戦略らしいです。儲かるかどうかはあなた次第？
アメリカ政治のポイント
大まかな分類として共和党／民主党の違いがあり、それぞれ規制廃止／規制強化などのイデオロギーの相違がみられます。大統領選挙は赤vs青なのでわかりやすいですね。
ただしその中にも極右／極左があり、一方で超党派的なグループもあります。このあたりを深く見ようとすると情報が一気に増えるので、本書ではポイントの押さえ方を教授してくれます。とはいえ日本のメディアだけではまかなえない情報も多々ありましたね。試しに本書に出てくるトレイシー・ストーンマニング女史についてgoogle検索したところ、ワシントンタイムズの次にこの本が出てきました。今後も渡瀬さん発信の情報には注目しておきます。
分断されるアメリカ
渡瀬さんが著書などで繰り返し警笛を鳴らしているように、アメリカ社会の分断が深刻になっています。身近な例では、ハリウッド映画で出演者の人種構成に配慮しているのが見えますし、アカデミー賞もリベラルを題材にしたものでないといけないのかと思ってしまします。さらに感情に訴える選挙手法や刺激的なSNSによって、もはや世界は変わってしまいました。
SNSは身近な発信の場である事から、自由を象徴するものだと思っていました。しかし今では心理的安全性を脅かすものとなっています。分断に目をつけて、むしろ憎悪や怒りを活発化させようとしたSNSの責任は重いものと考えられます。
これからの心構え
今後のアメリカ政治は大統領権限で範囲で可能なパフォーマンスが繰り広げられるそうです。そしてその後はまた揺り戻しに振り回される。そういえばどこかの社長もクビになる前にパフォーマンスを連発して、体制変更後はそれが無かった事になりました。会社は社会の縮図ですね。
さて本書では、アメリカ社会の不安な行く末を予想して締めくくっています。おそらくメディアやSNSでも刺激の強い演出がますます広がっていくことでしょう。そんな環境でも冷静に状況を判断できるか。今年は日本で参議院議員選挙、アメリカで上院議員選挙があります。儲けられるかはあなた次第？
（参考動画、最初に少しだけ本書のコメントがあります）
