お正月に横浜にぎわい座に行ってから寄席に興味がわき、浅草、新宿、上野を回った後で、今回は初めて国立演芸場に行ってみました。
国立演芸場 4月定席公演(中席)
これまで行った寄席の会場の中で、圧倒的にきれいです。客層もスタッフも上品でした。
瀧川 はち水鯉
はちみりと読むらしいです。着物が乱れるくらい元気でしたね。
三遊亭 遊子
寝ている客がいたそうで、飴売りの口上でひときわ大きな声を出してました。笑い流すとこなんでしょうが、こっちは勝手に緊張感を持ってしまいました。
桂 米多朗
後で出てくるおぼん・こぼんの解説をしていただけたのがありがたかったです。テレビで仲直りしたというのが話題になってましたが、細かい話は知らなかったので。
羽織が鮮やかなピンクでしたが、心理補色の関係で緑の残像が見えてちょっと疲れました。
おぼん・こぼん
芸達者さんですね。この日一番安心して見れた気がします。
桂 米助
落語禁止法の話に入る前に、歌舞伎を見る女性は着物を着ていきますが、落語に着物の客はいないですね、という導入部分がありました。今回の国立演芸場は、これまで見た寄席の中で一番着物を着た客を見たような気がしたのですが…。
「落語は無くてもいい」という世界観なので、それとの整合性のために意図的に落語のレベルを下げたのでしょうね。もしくは白内障の手術をしたくらいなので、そもそもあんまり客が見えないのかもしれません。
北見 伸&スティファニー
新宿末広亭で一度見たことがあったのですが、その時よりだいぶ豪華なショーでした。さすが国立演芸場。
三遊亭 とん馬
動物の小噺のあとに、「犬の目」の話が始まりました。これが気持ち悪いことこの上なく、途中で気を失ってしまいました。話の終盤で奥さんに起こされるまでは記憶が無く、そのまま話が終ったタイミングでロビーに出ました。
国立演芸場のスタッフのお世話に
ロビーのスタッフに事情を話すと、医療スタッフを手配してくれました。国立劇場に常駐されているのでしょうか?3分ほどで来ていただきました。そこで血圧や脈を測ってもらい、しばらくベンチで休ませていただきました。たまにそういうお客さんもいらっしゃるそうです。調子が戻ってきたところでスタッフさんに礼をいい、三遊亭小遊三の時そばがロビーで流れる中、国立演芸場を後にしました。
寄席に行くときは
先週の情熱大陸で、桂宮治が「ひとりひとりの想像力で見てもらいます」と言ってましたが、まさに想像力の賜物だと思いました。話術だけで人を卒倒させることができるんですね。
以前同じように気分が悪くなったのは中学校の時でした。保険体育の授業でHIVで弱った子供を見ていたら自分の顔が青ざめていたらしく、先生に保険室に運ばれました。授業中だったので見なきゃいけないと無理したんでしょうね。テレビやyoutubeなら消せばいいだけなので、避けることができます。今回は落語の本番中でしかも左右の席が埋まっている状態だったので、少々我慢してみたのですが、無理でした。
そういう体質の身からすると、出入りが割と自由な浅草演芸ホールが一番合っているのかなと思いました。あそこはマナーにうるさくないので、気色が悪い演目の時は勝手に出て行っても大丈夫だと思います(たぶん)。もしくは事前に演目が決まっている公演でしょうかね。あまり無理のない楽しみ方を考えてみます。
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