リバタリアンとは何か

読書感想文
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はじめまして。この度ブログをはじめました、きのすと申します。記念すべき最初の書評記事は「リバタリアンとは何か」です。

日本人とリバタリアン

本の導入では、アメリカ政治を専門とする渡瀬さんの解説から始まります。アメリカ発の思想ではあるものの、実は日本人もリバタリアンの要素があるとのこと。単純に右・左に分類されず、政府に依存しないで生きていけるのが本来の日本人だそうです。

説明に出てくる政治思想の概念図を示したノーランチャートについて、日本語のWikipediaでは図が簡素で記事のボリュームも小さいのに対し、英語の記事ではかなり詳しく載っていました。ちなみに他の言語でも調べてみましたが、日本語の記事が一番文字数が少ないような気がします。まだ日本には浸透していないようですね。

ただし「鬼滅の刃」にもリバタリアンに通じる考え方が含まれているそうです。「生殺与奪の権利を他人に与えてはならない」という言葉ですね。私はまだ1巻しか読んでないですが、この言葉はその1巻に出てきます。

大きな政府、小さな政府

税金をたくさん集めて福祉を充実させようとする大きい政府と、できるだけ民間に任せようとする小さな政府。福祉政策といえば聞こえはいいですが、放っておくと既得権益が肥大化するそうです。大手メディアから教育機関に至るまで、大きな政府に依存してwin-winの関係を築いているわけですから、われわれの周りには大きな政府を肯定する意見に囲まれています。

現在日本には、小さな政府を標榜する有権者の受け皿がないとのこと。無駄な予算には反対だけど、福祉政策(を名目にした何か)につぎ込むのは懐疑的、という人はどこに投票すればよいのでしょうか?この著者らの活動に期待するだけでなく、有権者がしっかりと教養を身につけなければいけないようです。

自由を得るために

無政府主義のように極端な話ではなく、なぜ政府にお金を払う必要があるのか、ということを考え直す視座を与えてくれました。その問いを繰り返していくことで、その場の対処ではなく本質に近づくことができる。自分の財産を守るために、考える力、生きる力が必要ということですね。

(参考動画)

リバタリアンとは何か
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