たまに挑戦したくなる夏目漱石。今回は吾輩は猫である以来の難解さでした。
主人公が画工ということで絵画や書の話題が出てくるのですが、それよりむしろ漢詩や俳句にたじろいでしまいました。事前に本書の難易度を確認しておけばよかったと、今更ながら思います。ただ面白い発見があったので、現時点の理解度で感想を残しておきます。
主人公の画工は非人情を求めて旅?に出ますが、たびたび俗っぽさから抜け出せない様子が垣間見えます。芸術家の理想と現実が共存した、割り切れないモヤモヤしたものを感じました。
この芸術の表と裏のようなもの、なんか見覚えがあると思ったら、日本を代表するアニメーション会社がまさしくこの状態でした。
やはり開き直りが肝心ですね。今も昔も、芸術家の実態は変わらないのかもしれません。果たしてこんな理解で合っているのかわかりませんが。
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